■Mebius Link Crossroad -結果説-
1970 / 12 / 25 ( Fri ) 暖炉の灯から映しだされる、揺れる影がいっそう艶めかしく煽っていた。
緋く、紅く、燃えさかる炎のように 上へ、天へと昇りつめる。 額をもたげ、伏目がちにいやいやと身をよじれば、震える声と髪。 雪に閉ざされた静寂の中、その禁を破るのを躊躇いがちに押し殺した短かな嬌声だけが響きわたる。 月光に照らされ鈍く光る地上の星も、 樅の木に吊るされたベルすらも、存在の主張を控えていると言うのにだ。 回り出した歯車は、徐々に、徐々にと加速して、やがて大きく軋む音をたてるだろう。 ※ ※ ※ がさごそと、こそばゆい感覚で目がさめた。 目を開けると隣でエドワードさんが悪戯を思いついた子供のように笑っていた。 積雪の白に反射して差し込む朝陽 神々しいまでに豪勢に輝いてみえる金の髪。 昨夜の上気し、朱に染め上げた自分を恥じ入りたくなるような、白くすべらかな肢体。 だが、夢ではないのだと知らしめる、赤い刻印。 うつぶせに寝そべったまま、無邪気に足だけを布団から出してバタバタとさせながら エドワードさんは自分の左腕を見てご満悦だ。 「コレ、いいな」 見覚えのあるソレの中身は包装紙ごとベットの下へと打ち捨てられ、 彼の左手首から僕の右手にかけて横たわるのは、真紅色に金の縁取りがされたリボン 「お前が繋ぎとめてるから、オレは帰れないんだ」 “ありがとう”と言って口づけてくる 無垢なものが壊れゆく際にみせる傷口のような赤。 そのコントラストの刺激はいっそ煽情的だ。 傷を塞ぐように、抉りさらけ出すように、もう一度丁寧に舐め上げて、愛して征く。 血の繋がらないボクらが同じ所にいる理由。 あぁ、中身よりも、そちらの方があなたにとって良き贈り物だったのですね。 |
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